韓国籍だった方の数次相続
ご相談内容
相続した不動産の名義変更についてご相談をいただきました。
内容を確認したところ、最初の相続が発生した際に相続登記がされておらず、その後さらに相続が発生している「数次相続」の状態になっていました。
さらに、相続関係者の中に韓国籍だった方がいたため、日本の戸籍だけでは過去から現在までの相続関係をすべて確認することができない状況でした。
今回の問題点
相続登記を長期間行わないまま次の相続が発生すると、当初より相続人が増えたり、必要となる戸籍等が増えたりすることがあります。
今回も、早い段階で最初の相続登記を行っていれば、よりシンプルに手続きを進められた可能性がありました。
しかし、すでに数次相続となっていたため、過去の相続から順番に相続関係を確認する必要がありました。
また、韓国籍だった方については、日本国内の戸籍だけでは相続関係を十分に証明できないため、韓国側の家族関係を確認できる書類が必要となりました。
当事務所の対応
当職が、日本国内の戸籍や登記関係資料を確認し、複数回発生している相続関係を整理しました。
そのうえで、韓国籍だった方について必要となる家族関係書類を特定し、大阪の韓国領事館で家族関係に関する書類を取得。
日本の戸籍と韓国側の家族関係書類を組み合わせることで、過去から続く相続関係を確認することができました。
解決結果
大阪の領事館から必要な家族関係書類を取得できたことで、複雑になっていた相続関係を証明することができ、数次相続による相続登記を進めることができました。
「韓国籍だった方がいる」「古い相続がそのままになっている」という二つの問題が重なった案件でしたが、必要書類を一つずつ収集・整理することで解決につながりました。
司法書士からのポイント
今回の事例で大きなポイントとなったのは、相続登記を早めに行うことの重要性です。
相続が発生した時点で登記をしていれば比較的シンプルだった手続きでも、そのままにしている間に次の相続が発生すると「数次相続」となり、相続関係が複雑になることがあります。
特に外国籍・元外国籍の方が関係している場合には、日本の戸籍だけでは相続関係を確認できず、外国の家族関係書類等が必要になることもあります。
今回については、大阪の領事館で必要書類を取得できたため相続関係を証明することができましたが、古い相続になるほど必要書類の収集が難しくなる可能性があります。
相続登記をしていない不動産がある場合は、次の相続が発生する前に一度確認しておくことをおすすめします。
※必要となる書類や手続きは、国籍、相続が発生した時期、家族関係などによって異なります。

司法書士法人TKパートナーズ代表司法書士。司法書士・土地家屋調査士・行政書士・宅地建物取引士・測量士などの資格を有し、相続・遺言、不動産登記、商業登記、各種契約書の作成など、幅広い法務手続きを取り扱っています。愛知県知多郡東浦町を拠点に、専門的な法務情報を分かりやすく発信しています。
