銀行ごとに戸籍を出すのが大変…「法定相続情報一覧図」を知っていますか?
「父の相続手続きで、銀行から戸籍一式を求められた」
「別の銀行や実家の名義変更でも、同じ書類が必要と言われた」
相続では、複数の窓口で、亡くなった方と相続人の関係を証明する書類が必要になります。
そんなときに役立つのが、**「法定相続情報証明制度」**です。今回は、この制度でできることと、利用するときの注意点をご紹介します。
法定相続情報一覧図とは?
亡くなった方と、戸籍上の法定相続人との関係を、一覧にまとめた図です。
必要な戸籍謄本などと、作成した一覧図を法務局へ提出すると、登記官が内容を確認し、認証文付きの一覧図の写しを交付します。
この写しを対応する窓口へ提出することで、戸籍一式の提出に代えられる場合があります。
複数の銀行や不動産の手続きで役立ちます
たとえば、亡くなった方が複数の銀行に口座を持ち、土地や建物も所有していた場合です。
戸籍一式を一つの窓口へ提出し、返却を待って次の窓口へ持参すると、手続きを順番に進めることになります。
一覧図の写しを必要な通数用意すれば、対応する窓口で並行して手続きを進めやすくなります。
特に、次のような場合に利用を検討するとよいでしょう。
- 複数の金融機関に預貯金がある
- 預貯金と不動産の相続手続きが必要
- 家族で分担して手続きを進めたい
なお、利用できる手続きや追加書類は、提出先ごとに確認が必要です。
「誰が何を相続するか」を決める書類ではありません
注意したいのは、法定相続情報一覧図が証明するのは、戸籍に基づく法定相続関係だという点です。
「実家は長男が相続する」
「預貯金は配偶者が受け取る」
といった財産の分け方を決めたり、証明したりする書類ではありません。
遺言書や遺産分割協議書、印鑑証明書などが、別途必要になる場合があります。また、相続放棄をした事実も一覧図には反映されません。
一覧図があれば、すべての相続手続きが完了するわけではないことを押さえておきましょう。
最初の戸籍収集は必要です
「一覧図を作れば、戸籍を集めなくてもよい」という制度ではありません。
法務局で確認を受けるために、亡くなった方の出生から死亡までの戸籍や、相続人の戸籍など、必要書類を揃える必要があります。
この制度は、最初の調査を省くためではなく、確認した相続関係を、その後の複数の手続きで活用しやすくする仕組みです。
手続きを始めるときに、利用するか考えましょう
すでに戸籍を集め終わっている場合でも、これから複数の窓口で手続きをするのであれば、利用を検討できます。
一方、必要な手続きが少ない場合には、戸籍一式で進める方が取りかかりやすいこともあります。
大切なのは、財産の内容と提出先を確認し、ご家族の負担に合った進め方を選ぶことです。
相続の書類整理からご相談ください
司法書士法人TKパートナーズでは、戸籍の収集・相続人調査、法定相続情報一覧図の作成、遺産分割協議書の作成、相続登記などをサポートしています。
「銀行と不動産の手続きを、どの順番で進めればよいかわからない」
「集めた戸籍が揃っているか確認してほしい」
そんな段階でも、お気軽にご相談ください。
東浦町を拠点に、大府市・東海市・半田市など、知多半島周辺の相続手続きをお手伝いしています。

司法書士法人TKパートナーズ代表司法書士。司法書士・土地家屋調査士・行政書士・宅地建物取引士・測量士などの資格を有し、相続・遺言、不動産登記、商業登記、各種契約書の作成など、幅広い法務手続きを取り扱っています。愛知県知多郡東浦町を拠点に、専門的な法務情報を分かりやすく発信しています。
